お役立ちコラム 第3回
戦え!経営者(税務調査 第3回)
調査に際して税務署員に対する姿勢が最近問題になっております。こんな話を元訴訟官の方からお聞きました。納税者及び税理士が調査官の指摘に対して弱腰すぎるとのことでした。納得できないことは、徹底的に解明し、話し合い、みだりに修正に応じないことが大切です。お互い人間同士ですから間違いもあれば、勘違いもあります。昔ながらの「まあーまあーまあー」はありません。調査官も必死なのです。こちらも堂々として間違いは正すけれど納得のいかないものには判を押さない。そういう心構えが大切です。現在、調査に際して修正申告が主流ですが、この修正申告は一旦提出してしまえば、納税者側からは一切異議を申し述べられないのです。だから、安易に修正申告には応じないことです。調査官の指摘に対して納得がいかなければ、修正には応じず、更生をうってもらい、それに対して、異議申し立て、審査請求、決着がつかなければ、裁判となります。これが本来の自主申告納税制度の在り方だと思います。
現在のこの不況時には節税に努め、脱税には手を出さず、自信を持って確定申告書を提出できることこそが、生き残る手立てだと思います。そのためには、社長自身が決算書の中身をよく理解していなければなりません。甘い誘惑には絶対に乗らないことです。税理士を有効に活用して、企業防衛、企業戦略を積極的に推し進めることが大事です。
会社を守れるのはあなた(社長)だけですよ。
(2011年10月17日)